さて、次回のウクライナ渡航の予定が立たないのに腹を立てながらも気を紛らわせる為に先日、愛車のスクーターで自宅から300キロほど離れた隠れた温泉地帯に1泊2日でのソロツーリングを結構してみました。100CC程度の通勤用スクーターで片道300キロメートルも走るのは記憶の中では初めてでした。家を午後の三時頃に出て、現地に着いたのは夜10時頃。約7時間に及ぶツーリングでしたが、風は強いし、山間部は寒いし、燃料タンクは寂しいし、で、現地に着いた時には寒さでひざはガクガク、ブルブルだったのです。しかし、以前に車で訪れた事もあり、24時間入浴可能な無人の共同浴場を事前に知っていたので到着後に一目散に熱い湯船に浸かる事も出来、幸せな気持ちだったのです。この辺りには小さな温泉がいくつもあり、混浴の場所まであります。今回は夜中に一人という事もあり、男女別々の所にしました。なんせ、夜中ですから広い所ではいろんな意味で恐怖がありますのでコンパクトな浴場を選んだのです。しかし、コンパクトな浴場に一人で入浴とはいえ、気が抜けないのも事実です。前に車で訪れた時もやはり夜中の入浴でしたが、一人で貸切状態になっているのに気を良くし、風呂上りに素っ裸でタオルを背中に打ちつけながら扇風機にあたっていると突然ドアが開き、30代位と思われる女性に股間を含めた全身ヌードをマヌケな状態で見られてしまった事もありました。そんな事を思い出しながら、予定していた場所へテントを張ろうとゴソゴソと広げていると何か違和感があるのでした。今回持参したテントは購入したばかりで初張りです。その為に違和感を感じるのかと思いましたが、グランドシートを敷き、テント本体を広げた後にその違和感に気が付いたのです。
「フレームが無い!」
キャンプ経験や登山の経験がある方であれば、この「テントのフレームを忘れてきた」という事がどれだけの事か理解していただけるでしょう。「まったく、フレームの無いテントはツェルトより使えない!」
そう思いながらも仕方ありません。細いロープを張り、それにテント本体のフックを引っ掛けて、フライシートをかぶせるしかありません。不幸中の幸い、この新しく購入したテントは吊り下げ式というタイプでしたのでテント本体にフレームに引っ掛ける為のフックが付いていました。通常山歩きの時に使っているテントは収納した際にフレームも一緒に収まるサイズでしたが、このテントはフレームが幾分長い為に別々にしていたのが今回の失敗の原因でした。初張りテントの使い心地が分からないまま、コンロを用意し、近くで汲んできた天然水でラーメンを作ってたべました。水が違うとラーメンの味まで違う気がします。寝袋を広げ、天井の低いテントから見る夜空は星が大変に綺麗でした。寝袋に潜り込むと頭の中でウクライナでのバックパッキングをシュミレーションしてみました。そして、思いました。
「決して、そして絶対に忘れてはいけないもの、それはテントフレームだ」と。
「旅先では小物一つ無くても困るから」とは自転車で世界中を放浪した方の言葉です。今回身をもって知ったわけですが、みなさんも旅先で忘れもので困った事はありませんか?
そういえば、2度目の渡ウ(本ブログ飛行機に搭乗拒否をくらいました参照)の際に予備の写真等をファイルごと忘れて行った事を思いだしました。やはり、チェックリストを作った方がいいのでしょうか?